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自慢したくなる手土産、み~つけた! ドライフルーツとハーブの和菓子はいかが?

フフルルニュース

自慢したくなる手土産、み~つけた! ドライフルーツとハーブの和菓子はいかが?
お呼ばれした時に持参する手土産。「こんな素敵なもの、どこで売っているの?」なんて言われたら、セレクトした自分まで褒められているようで嬉しいですよね。そこで見つけたのが、東京・大田区上池台にある「wagashi asobi(わがしあそび)」。4人の和菓子職人が創る、とっておきのお菓子をご紹介しましょう。
東急池上線長原駅から徒歩1分。レンガ舗装が印象的な商店街を進んだ先にその場所はあります。うっかりしていると通り過ぎてしまいそうな小さな看板に書かれているのは「wagashi asobi」という店名。絵本の世界に迷い込んだかのようなとびっきりキュートなこの場所が、今回の主役です。

wagashi asobiとは、「一瞬一粒(ひとつひとつ)に想いを込めてつくる」を理念として活動する4人の和菓子職人たちのユニット名でもあります。
創作和菓子ユニット「wagashi asobi」
「アトリエで随時販売している和菓子は、2種類だけなんですよ」

そう出迎えてくれたのは、稲葉基大さん。老舗和菓子店で職人として務めながら、同僚だった浅野理生さんと共に創作和菓子ユニット「wagashi asobi」を立ち上げました。お茶会やワークショップ、他分野とのコラボレーションを独自で行い、和菓子の魅力を発信。2011年4月に独立をし、現在、稲葉さんを含めた4人の職人たちとともに東京都大田区上池台のアトリエを拠点に、「和菓子」を介して「遊び」という活動をしています。

販売している二つの商品は「ドライフルーツの羊羹」と「ハーブのらくがん」。羊羹にドライフルーツ? らくがんにハーブ? 和菓子の材料とはかけ離れているようですが......。
ドライフルーツの羊羹
「ドライフルーツの羊羹は、あるお客様より、「パンに合う和菓子を作って欲しい」という要望から生まれました。ドライフルーツをラム酒に漬け込み、羊羹は黒砂糖を使っています。どちらも原料はサトウキビなので相性も良く、パンはもちろん、ワインにも合うちょっと不思議な和菓子なんです」

ほのかに香るラムの香りと、食感が楽しいドライフルーツ、そして奥深い甘さの羊羹......。和菓子を食べてワインが欲しくなるなんて初めての体験! ひと口食べた途端に頬が緩むほどのおいしさです。
ハーブのらくがん
もう一つの「ハーブのらくがん」は、ニューヨークでの修行時代に、グリルチキンに使われていたローズマリーとの出会いがヒントになったとか。口に含むと、かじるそばからホロホロと崩れる食感の中に、爽やかに香るハーブの風味が豊かな時間をもたらしてくれます。
ハーブのらくがん
©MIHO
「ドライフルーツもハーブも日本古来の食材ではありません。でも、和の食材を使ってないからといって和菓子じゃないというのはおかしいと思うんです。大切なのは和菓子を食べて「おいしい」と思ってくれること。その目的が合っていれば良いのではないでしょうか」
わがしごと
季節や想いを和菓子に込めて 季節の移ろいや儚い思いを和菓子に模ってきた私たち日本人。春待ち遠しい思いを梅のお菓子に託し、桜は目で楽しむだけでは飽き足らず、お菓子にしてさらに楽しんできました。そんな思いをかたちにし、届けることに和菓子職人の存在意義があると稲葉さんは言葉を続けます。

「誰かを喜ばせるために和菓子はあり、その思いをかたちにするのが僕たち職人の役目だと思っています」

「誰かを喜ばせたい」。そんな誠実な思いに応えるため、wagashi asobiでは着色料は一切使用せず、食材そのものの自然な色を生かすことを大切にしています。

一瞬一粒(ひとつひとつ)に想いを込めて。wagashi asobiが目指すもの

wagashi asobi
wagashi asobiが、商品のラインナップを増やさずに、二つの和菓子にこだわるのはなぜなのでしょう。

「流通が便利になったことで、地方の名物だった和菓子が東京でなんでも買えるようになっています。洋菓子も含め、おいしいものがたくさんある中で、日本の贈答文化に依存していた和菓子は、本当においしいのかを問われている時代。二つの和菓子に絞っているのは、心を込めて商品の管理と品質向上を大切にしたいから。そして、お客様に可愛がっていただける商店街の小さな和菓子屋を目指しています」。
wagashi asobi
顧客の中には、フランスのナショナルキャリア・エールフランスのパイロットもわざわざ買いにくるというwagashi asobi。その本物のおいしさは、海外でも高い評価を得ています。店舗で販売するのは2種類の和菓子のみですが、アーティストたちとのコラボレーションや、イベントなどではオリジナルの和菓子を創ることもあるそうです。
wagashi asobi
一瞬一粒(ひとつひとつ)に想いを込めて、wagashi asobiが贈る、大切な人に味わってもらいたい二つの和菓子。褒められ手土産を見つけにぜひ、「わざわざ」東京・大田区上池台に出かけて見てくださいね。

⇒詳しくはこちら:wagashi asobi
文:ねこりょうこ
ライター/エディター/フードスタイリスト
情報誌編集部員を経てフリーランスに。美容、インテリア、フードなど、スタイル提案の記事を中心に執筆。モットーは『食べることは生きること』。
ごはんと動物をこよなく愛し、今日も「おいしい」と「かわいい」を求め、日本全国を取材活動中。
【公式ブログ】ねこ食堂