趣味・こだわり

観葉植物で癒しの部屋づくり

NPデパート探検隊 for men vol.26

観葉植物で癒しの部屋づくり
日々、ECサイトという“巨大デパート” を探検するこの企画。グリーンを部屋に置くことで、雰囲気はガラリと変わるのか?

このコラムで以前も触れたが、僕はカフェで仕事をする頻度が高い。外出先はもちろん、自宅で気分がのらない時は、近所のカフェにもよく出かけていく。最寄駅の周りにはいくつかチェーン店系のカフェやファーストフード店があるのだが、ある時、なかでも某カフェが圧倒的に落ち着いて仕事ができることに気がついた。

 

このカフェは、コーヒー一杯の値段が、駅周辺のほかの店に比べて少し高く、おしゃべりに夢中の高校生が少ない。これが落ち着ける理由のひとつだろう。でも、それ以上に気の流れが穏やかというか、妙にしっくりくる雰囲気があるのである。

 

そのカフェでよく座るのは、大きな円卓の席。個別のテーブルと比べて、ひとり分のスペースが広いため、資料を広げるのに便利なのだ。で、せっせと原稿を書きながら、ふと、なぜこのカフェは居心地がいいのか具体的に考えてみた。そして、周囲をグルリと見渡すと円卓の中央に大きな観葉植物を発見した。こういうものは意識して初めてそこにあることを認識できる。おそらくこのカフェが落ち着く理由のひとつは、この観葉植物にあるのだと思う。

 

ほかにもやたら集中できる場所が、某ラジオ局のラウンジスペース。フロアに番組の音声が常に流れているにもかかわらず、スッと原稿に入っていけるのだ。その秘密を自分なりに紐解いてみると、実はここにも観葉植物が数多く置かれていた。

 

であれば、自分の部屋にもなにかしらのグリーンを置きたくなる。やはり人は自然と触れ合うことで癒されるのだと思う。

 

ネットでいろいろと調べていくうちに気になった植物のひとつが、ガジュマル。競輪選手の太もものような図太い幹が特徴で、その個性的なビジュアルが気になる。しかもサイトによれば、"妖精の住む樹"とか、"幸せを見守る樹"などと呼ばれているようだ。もちろん、それに過剰にあやかるつもりはないのだが、"悪魔の住む樹"とか"不幸を導く樹"などと呼ばれているよりは、"幸せを見守る樹"のほうが遥かにいい。

 

日光を好むらしいので、置く場所はある程度限られてくるのかもしれないが、こうした植物が部屋にあるだけで、雰囲気はずいぶん変わる気がする。さて、グリーンのおかげで、部屋でもすぐに仕事に集中できるようになるのだろうか? 効果が楽しみである。

 

⇒詳しくはこちら:ブルーミングスケープ

文・石川博也
1972年静岡県生まれ。エディター・ライター・構成作家。これまでに『TARZAN』『POPEYE』『BRUTUS』『anan』『GQ JAPAN』などの雑誌や、読売新聞のファッションコラム連載、ルノー、ダイハツをはじめとする企業オフィシャルサイトなどに企画、編集、ライターとして携わる。またラジオ番組の構成作家としても活躍中。