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トスカーナの風とスローな暮らし オリーブの恵みがもたらす日々の彩り

フフルルニュース

トスカーナの風とスローな暮らし オリーブの恵みがもたらす日々の彩り
イタリア・トスカーナ地方を一度でも訪れると、豊かな自然とのどかな田園風景に心を奪われることでしょう。どこまでも続くオリーブ畑の背景には、数百年にわたり受け継がれた食文化が今も根付いています。そんなトスカーナで育まれた自然からの恵みを日々の暮らしに……。心と体が豊かになる、とっておきのオリーブのお話をアイテムと共にご紹介します。
「屋根のない美術館」とも称される、ルネサンス文化が花開いた州都フィレンツェを中心に、のどかな田園風景がひろがるイタリア・トスカーナ地方。世界遺産にもなったオルチャ渓谷をはじめとするなだらかに広がる丘陵地帯は、キャンティで知られるワインや、オリーブオイルの産地でもあります。
ストラーダ・ビアンカ
そんなトスカーナに魅せられた店主が、オリーブオイルやオリーブの木工品を現地から直接仕入れ、販売しているのが、今回ご紹介する「ストラーダ・ビアンカ」です。閑静な住宅街として知られる東京・国立にあるショップのほか、ネットショップも展開。トスカーナから届いた数々の商品は、ここでしか買うことができない希少性の高いものばかりです。

数百年にも渡って受け継がれてきたトスカーナ地方のオリーブ栽培。なかでも愛情と誇りを込めて丁寧にオリーブオイルを作っているのが「ヴェローニ農場」です。500年以上の長い歴史を持つこの農場では毎年11月になるとオリーブの実を手摘みで収穫し、その日のうちに「コールドプレス」という熱を一切加えない方法で搾油。さわやかなその風味は、大量生産では決して味わえない純粋なオリーブオイルとしてトスカーナの人々に愛され続けています。

オリーブを味わう、それは人生を味わうこと

オリーブオイル
ワインと同じように、オリーブオイルもその年々で味の特徴が変わるといいます。そのため、ヴェローニ農場のようにその農場で採れたオリーブだけで搾油したオリーブオイルは、ラベルに搾油された年が記されています。ところが、大量生産を目的に製造されたオリーブオイルは、さまざまな地域で採れたオリーブがブレンドされるため、賞味期限は表示されても製造年までは表示されないことがほとんどです。また、オリーブオイルの純粋さを示すエキストラヴァージンという規格も、その製造方法までは言及していないというのが現状。

トスカーナ地方で暮らす人々にとって、毎日の食事に欠かせないオリーブオイルは、人生の一部といっても過言ではありません。そのため、家庭で消費するオリーブオイルの品質にはとことんこだわり、信頼できる農場から直接購入する人が多いのだとか。

「ストラーダ・ビアンカ」では、農場と直接取り引きをすることで、本物のエキストラヴァージンオイルだけを厳選して仕入れています。ぜひ、一度味わってみてください。みずみずしい香りとさわやかな苦味、そして鮮やかな緑色に驚かれることでしょう。その芳醇な風味はドレッシングとしてサラダやブルスケッタ、バゲットに浸してそのまま食べることでより深く感じられますよ。

食卓にオリーブのぬくもりを オリーブのキッチンアイテム

オリーブのキッチンアイテム
オリーブの木は10cmの太さに育つには約20年かかると言われるほどその成長はゆっくりです。トスカーナで栽培されているオリーブの木にはなかには500年以上という古木もあります。何世代にもわたって守られてきた木がやがて実をつける役目を終えたとき、オリーブの木は切ることが認められ、暮らしの道具として生まれ変わります。木材を目的に伐採をすることは許されないため、オリーブの木工製品はとても貴重なのです。

伐採されたオリーブの木は、板状に切り出してからさらに3年~7年、自然の中で乾燥させたものが材料となります。最も多く加工されているのが、まな板やカトラリーなどのキッチンツールです。その理由は、とても密度の高い木質にあるといえます。加工しても強度が保たれ、頑丈で長く使い続けることができ、なにより水はけが良いのが特徴。また、オリーブの木に含まれる成分に抗菌性があり、衛生面でも優れていると言われています。

使うほどに味わい深い色合いを醸し出すオリーブのキッチンツールは、その木が刻んだ歴史とともに、家庭での歴史を新たに重ねて行くことでしょう。
オリーブのキッチンアイテム
さぁ、今年もストラーダ・ビアンカには、2017年の新物、ヴェローニ農場のエキストラヴァージンオリーブオイルが空輸で入荷します! 12月初旬には店頭やネットショップで販売開始。トスカーナから届いた最高の風味を、存分に味わいましょう!
取扱いショップ
文:ねこりょうこ
ライター/エディター/フードスタイリスト
情報誌編集部員を経てフリーランスに。美容、インテリア、フードなど、スタイル提案の記事を中心に執筆。モットーは『食べることは生きること』。
ごはんと動物をこよなく愛し、今日も「おいしい」と「かわいい」を求め、日本全国を取材活動中。
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