趣味・こだわり

気分転換に最適な大人向けブロック。

NPデパート探検隊 for men vol.22

気分転換に最適な大人向けブロック。
日々、ECサイトという“巨大デパート” を探検するこの企画。大人がハマる極小サイズのブロックは、飾っても良し。

大人になるにつれて、夢中になれるものは少しずつ変わっていく。その一方で、子どもの頃ハマっていた遊びの中には、いまでも昔と変わらず没頭してしまうものがある。

 

例えば、ブロック遊び。ブロックといえば、レゴをはじめいくつか種類があるが、子どもの頃、僕が買ってもらったのは、カワダのダイヤブロック。車や飛行機など特定のなにかを作るキットではなく、色やサイズの違うブロックがたくさん入った詰め合わせパックのようなものだったと思う。大小さまざまなブロックを使って何を作るのかは自分次第。子どもの頃の記憶をたどっていくと、僕が好んで作っていたのは家。土台のような板状のブロックの上に、間取りを考えながら小さなブロックを積み上げていくのだ。この家作りは幼稚園の頃から小学校低学年の頃までハマっていたと思う。作っては壊し、作っては壊しを繰り返すのだが、全然飽きなかった。

 

ふと、そんなことを回想していたら、久しぶりにブロック遊びをしたくなった。そこで選んだのがナノブロック。これは、小さなものの象徴としてよく使われる"ナノ"という言葉の通り、ひとつのポッチがわずか4×4mmしかない極小サイズのブロックである。僕が小さい頃に遊んだダイヤブロックと同じカワダから発売されている。

 

ナノブロックのなにがいいかといえば、やはりそのサイズ感だろう。普段、仕事をしているデスクの上には前後左右に書類が積み上がり、フリースペースはノートパソコン一台分程度しかないのだが、それだけあれば十分。そこにさまざまなパーツを広げて楽しむことができるのだ。

 

実際に作ってみると、小さくてもブロックで何かを作る楽しさは変わらない。積み上げたパーツが徐々に形になっていくにつれ、テンションもあがっていく。無理に大きなものを作ろうとしなければ、ほとんどの完成品は手の平におさまるだろう。ちょっとしたスペースにディスプレイできるのもいい。中でもオススメはモノトーンカラーセット。ブロックの色がモノトーンなので、完成品は大人のインテリアとして十分な魅力を放ってくれるのだ。

 

パーツが小さく、取り扱いに気を使うので、自然と集中することができる。気分転換には最適だ。ひとりでお酒を飲みながらブロックを積み上げていく作業は、まさに至福の時間なのである。

文・石川博也
1972年静岡県生まれ。エディター・ライター・構成作家。これまでに『TARZAN』『POPEYE』『BRUTUS』『anan』『GQ JAPAN』などの雑誌や、読売新聞のファッションコラム連載、ルノー、ダイハツをはじめとする企業オフィシャルサイトなどに企画、編集、ライターとして携わる。またラジオ番組の構成作家としても活躍中。