日本酒に対して、敷居が高いと感じている方は多いのではないでしょうか。そうしたイメージとは異なり、日本酒は種類や飲み方によって多彩な味わいを気軽に楽しむことができます。
そこで今回は、日本酒の種類や選び方、飲み方、おすすめの日本酒をご紹介します。
そこで今回は、日本酒の種類や選び方、飲み方、おすすめの日本酒をご紹介します。
あなた好みがきっとみつかる。日本酒の種類とその特徴
華やかでフルーティーなものから、ずっしりと飲みごたえのあるものまで多種多彩な日本酒。冷酒や燗酒、常温など温度によって味わいの変化を楽しめるのも魅力のひとつです。たくさんの種類があるため選び方に迷ってしまう方も多いはず。まずは日本酒のスタンダードな種類と特徴を知ることからはじめてみましょう。
にごり酒は"おり"が瓶の底に沈殿しているため、飲む際には瓶を傾けて混ぜ合わせます。なお、あえて混ぜずに透き通った上澄みの部分を飲むのもにごり酒の楽しみ方。まずは上澄み、次ににごりというように、2段階に分けて味わいを楽しむことができます。
このように、日本酒には種類がたくさんあります。もちろん、これらのほかにも細かな違いによって多くの種類があるので、ひとつずつ試してみるのがおすすめです。 ちなみに「精米歩合」は、玄米の表面をどれだけ削ったのかを表しており、削れば削るほど香り高い日本酒に仕上がります。ぜひ、選ぶ際の目安にしてみてください。
■純米酒
お米・水・米麹のみで作られたもの。お米の香りと旨味を純粋に味わうことができる、最もシンプルな日本酒です。■純米吟醸酒、純米大吟醸酒
爽やかな香りが特徴で、その理由はお米の精米歩合にあります。純米吟醸酒は精米歩合が60%以下、純米大吟醸酒は50%以下。日本酒に使用されるお米は、削れば削るほど香りがフルーティーになります。■本醸造酒
お米・水・米麹に、醸造アルコールを加えたもの。味のバランスが安定しやすく、価格帯もリーズナブルなため、非常にポピュラーな日本酒といえます。■吟醸酒、大吟醸酒
本醸造酒のなかでも、しっかりとした香りを楽しめるのが特徴。こちらも精米歩合が異なり、吟醸酒は60%以下、大吟醸酒は50%以下となっています。■にごり
お米本来の旨味や甘みを感じることができます。にごっているのは、もろみのなかの白濁した部分である"おり"を酒中に残して作られているためです。にごり酒は"おり"が瓶の底に沈殿しているため、飲む際には瓶を傾けて混ぜ合わせます。なお、あえて混ぜずに透き通った上澄みの部分を飲むのもにごり酒の楽しみ方。まずは上澄み、次ににごりというように、2段階に分けて味わいを楽しむことができます。
このように、日本酒には種類がたくさんあります。もちろん、これらのほかにも細かな違いによって多くの種類があるので、ひとつずつ試してみるのがおすすめです。 ちなみに「精米歩合」は、玄米の表面をどれだけ削ったのかを表しており、削れば削るほど香り高い日本酒に仕上がります。ぜひ、選ぶ際の目安にしてみてください。
日本酒選びは人それぞれ。ピンときたらそれは運命かも
日本酒選びに決まりはありませんが、迷ったときには以下の選び方を参考にしてみてください。
■ラベル
ラベルに書かれている純米や大吟醸といった種類のほか、精米歩合やお米の品種などから判断します。また、瓶裏に味の甘辛を記載したものや、おすすめの飲み方を紹介したものもあるので、迷った際にはチェックしてみてください。■香りや味わい
日本酒は、香りと味わいから4つのタイプに分類されています。大吟醸酒や吟醸酒系は香りのよい薫酒(くんしゅ)、長期熟成の古酒系は熟酒(じゅくしゅ)、一般酒や生酒系は軽やかな爽酒(そうしゅ)、純米酒はコク深い醇酒(じゅんしゅ)にあたります。こうした香りや味わいの違いから、お気に入りの一本を探してみてもいいかもしれません。■料理との相性
料理と一緒に日本酒を楽しみたい方は、相性のよさで選ぶことをおすすめします。煮付けなどの甘い味付けの料理は、甘口の日本酒と相性抜群。一方、塩気のある料理には辛口の日本酒がよく合います。さらに、揚げ物などの脂っこい料理には、淡麗や熟成などがぴったりです。なお、日本酒はスイーツとの相性も◎!マシュマロやチョコレート、シフォンケーキなどは特に相性がよいので、ぜひお試しください。このように、日本酒はさまざまな視点から選ぶことができます。日本酒に興味がある方は、ぜひこれらの選び方を参考に日本酒ライフをはじめてみましょう。
冷・燗・常温の適正温度とは。もっきりや変わり種アイデアの数々も一挙ご紹介
日本酒の飲用温度は5~60℃と広範囲。ここでは、一般的な冷・燗・常温の適正温度と飲み方、蔵元さんがおすすめするちょっと変わった飲み方をご紹介します。
■冷酒
冷酒の飲み頃は、7~10℃。冷蔵庫から出してすぐが飲み頃です。冷酒におすすめなのは吟醸酒系といわれており、反対に燗酒には向きません。なお、日本酒のなかには少しだけ温度の高い10~15℃が飲み頃なものもあるので、冷やす前にラベルを確認してみることをおすすめします。■燗酒
燗酒とは、40~60℃に温めたもの。50℃前後を熱燗、40℃前後をぬる燗といい、その中間を滴燗または上燗といいます。燗酒にしても美味しく飲めるのは、一般酒・本醸造酒・純米酒です。なお、冷酒で飲むことを推奨しているお酒は、燗酒にすると風味を損なう恐れがあるので注意しましょう。■常温
日本酒の場合、「常温=室温と同じ温度」ではありません。夏は少し冷やして、冬は少し温めて、15~20℃にするのが正しい飲み方。常温はお米本来の味わいが楽しめることから、通の方が好む飲み方です。■もっきり
升のなかにグラスを置き、並々とお酒を注ぐ"もっきり"。その風情あるスタイルから、居酒屋や小料理屋のみならず、自宅で楽しんでいる方も少なくありません。なかには飲み方に困る方もいるかもしれませんが、基本的に飲み方は自由。グラスから飲んでもよし、升から飲んでもよしなので、日本酒独特の雰囲気を味わいたい方におすすめです。■炭酸割り
サイダーやコーラなどの炭酸飲料と割るだけ。飲みやすくなるため、日本酒初心者の方におすすめです。■トマトジュース割り
レッドアイのビールを日本酒に変えるだけのお手軽な飲み方。トマトジュースと1:1で割れば、飲みやすさ抜群です。■柑橘フルーツをプラス
レモンやグレープフルーツなど、酸味のある柑橘系フルーツの果汁を日本酒に絞るだけ。さっぱりとした爽やかな飲み口になるほか、飲みやすさがアップします。日本酒は冷酒や燗酒、常温などでそのまま飲むのもいいですが、さまざまなアレンジを加えても美味しくなります。もちろん、もっきりのように容器にこだわるのも楽しさのひとつ。いろいろな飲み方をお試しください。
スタンダードな銘酒から変わり種まで。おすすめの日本酒を大紹介
日本酒は酒造によっても個性がさまざま。なかでもイチオシの日本酒を5つご紹介します。
「北秋田 大吟醸 720ml」は、秋田県産の大吟醸酒。厳寒の時期、澄んだ天然水で丹念に仕込まれた北秋田の特徴は、甘辛な味わい。米特有の香りを残しつつ、フルーティーで角のない爽やかな口当たりはクセになる美味しさです。
コクもしっかりと感じられるため、日本酒初心者の方はもちろん、飲みなれている方でも満足できる一本となっています。おすすめの飲み方は、パキッと味が締まる冷酒。5~10℃がベストな飲み頃です。
コクもしっかりと感じられるため、日本酒初心者の方はもちろん、飲みなれている方でも満足できる一本となっています。おすすめの飲み方は、パキッと味が締まる冷酒。5~10℃がベストな飲み頃です。
「獺祭 純米大吟醸 二割三分 720ml」は、山口県産の純米大吟醸酒です。「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2015」にて、最高金賞を受賞。お米には"酒米のキング"との呼び声が高い山田錦を使用しており、お米の粒を極限まで磨きあげることで、極上の純米大吟醸を作り上げています。
グラスから立つ獺祭の香りは、華やかでフルーティー。口に含むと蜂蜜のようなやさしい甘さを感じられます。飲んだ後の味切れがよい反面、その芳醇で深い香りや味わいは長い余韻となって舌を楽しませてくれます。
おすすめの飲み方は、冷酒または常温です。冷酒なら、冷蔵庫から取り出して10分程度経過した10~12℃がベスト。温度が上がるにつれて変化する香りと味、甘みのバランスを楽しめます。
グラスから立つ獺祭の香りは、華やかでフルーティー。口に含むと蜂蜜のようなやさしい甘さを感じられます。飲んだ後の味切れがよい反面、その芳醇で深い香りや味わいは長い余韻となって舌を楽しませてくれます。
おすすめの飲み方は、冷酒または常温です。冷酒なら、冷蔵庫から取り出して10分程度経過した10~12℃がベスト。温度が上がるにつれて変化する香りと味、甘みのバランスを楽しめます。
「浦霞 本仕込本醸造 1800ml」は、宮城県産の本醸造酒。「スローフードジャパン燗酒コンテスト2016お値打ち燗酒ぬる燗部門」で金賞を受賞した名酒です。
特徴は何といっても、飲み飽きさせない爽やかな香り。ぐっと厚みのある淡麗やや辛口の味わいが端正なキレを感じさせつつも、その奥に繊細でやわらかな味の構成を感じることができます。
10℃の冷酒から60℃の燗酒までおいしく飲めるため、その日の気分や好みに合わせて美味しく味わえます。
特徴は何といっても、飲み飽きさせない爽やかな香り。ぐっと厚みのある淡麗やや辛口の味わいが端正なキレを感じさせつつも、その奥に繊細でやわらかな味の構成を感じることができます。
10℃の冷酒から60℃の燗酒までおいしく飲めるため、その日の気分や好みに合わせて美味しく味わえます。
「松竹梅 白壁蔵 澪・スパークリング清酒 750ml」は、兵庫県産のスパークリング清酒です。
爽やかな香りと泡が織りなす心地よさは、まさに新感覚。ほどよい酸味のなかに、ほのかな甘さを感じることができます。アルコール度数は5%と低いため、くつろぎながら気軽に飲めるのもうれしいポイントです。おしゃれなデザインなので、ホームパーティーや女子会などでも大活躍。乾杯の食前酒にはもちろん、前菜やメイン、デザートとも一緒に楽しむことができます。
おすすめの飲み方は、スパークリングなのでもちろん冷やして。ボトルを開けるまでは、温度が上がらないようワインクーラーなどに入れておくことをおすすめします。
爽やかな香りと泡が織りなす心地よさは、まさに新感覚。ほどよい酸味のなかに、ほのかな甘さを感じることができます。アルコール度数は5%と低いため、くつろぎながら気軽に飲めるのもうれしいポイントです。おしゃれなデザインなので、ホームパーティーや女子会などでも大活躍。乾杯の食前酒にはもちろん、前菜やメイン、デザートとも一緒に楽しむことができます。
おすすめの飲み方は、スパークリングなのでもちろん冷やして。ボトルを開けるまでは、温度が上がらないようワインクーラーなどに入れておくことをおすすめします。
福島県産の「苺にごり酒 300ml」は、にごり酒をベースにした新感覚のリキュールです。にごり酒特有のまろみと、苺の爽やかな酸味と甘みが絶妙にマッチ。バランスのよい、やさしい味わいに仕上がっています。
冷やして飲むのがおすすめで、ストレートやオンザロックでももちろん美味しいですが、1:1の割合でミルクを入れるとより甘さが引き立ちます。デザート感覚で楽しめるほか、おしゃれで可愛らしいデザインから女子会にぴったりです。
冷やして飲むのがおすすめで、ストレートやオンザロックでももちろん美味しいですが、1:1の割合でミルクを入れるとより甘さが引き立ちます。デザート感覚で楽しめるほか、おしゃれで可愛らしいデザインから女子会にぴったりです。
いつか運命の日本酒に出会う日がくる
日本酒はその崇高なたたずまいから、「初心者には敷居が高い」と感じる方も多いかもしれません。しかし、本当に美味しいお酒は皆で楽しむのが粋であり美徳といえるのかもしれません。
日本の生き様が詰まったお酒。さまざまな飲み方でその風情を感じてみてはいかがでしょうか。
日本の生き様が詰まったお酒。さまざまな飲み方でその風情を感じてみてはいかがでしょうか。