さまざまな技術革新や企業努力があって、手軽に楽しめるうえに、美味しさまでがグレードアップしている「コーヒー」。今やコーヒーは嗜好品の域を越えて、日常になくてはならないものという人も多いのではないでしょうか。
コーヒーに対するそれぞれのこだわりを持ち、コーヒーのある日々を楽しんでいるコーヒーラバーの4名に集まってもらい、さまざまなタイプのコーヒーを飲み比べてもらいました。
- レビュアーのみなさんは普段からコーヒーはよく飲まれますか?
菓子麻奈美さん(以下、菓子)/空間設計会社勤務(30歳):
一日にブラックコーヒーを5杯くらい飲みますよ。朝ドリップコーヒーを淹れて飲んで、仕事中やランチ後など日中はブラックを3杯くらい。外に出たらスターバックスで買うことが多いかな。お酒飲んだ後にもコーヒー飲むし、ほんと、常にコーヒーがないと!って感じ。
佐々木絵馬さん(以下、佐々木)/商社勤務(27歳):
私は仕事中にインスタントコーヒーを飲むことが多いかも。会社から近いスターバックスでソイラテを頼んだり、Dean&Delucaのカフェに立ち寄ることもあります。学生時代はコーヒー専門店で働いていたこともありました。
山本梨央さん(以下、山本)/ウェブ媒体編集者(25歳):
私は自分で挽いた豆でドリップして家で飲むことが多いかな。酸味がきいたコーヒーより、苦みのあるほうが好きなので、自分の好みの味を選べるのも自宅ならでは。外で飲むなら純喫茶で飲むのが好きです。
鈴木麻友美さん(以下、鈴木)/広告会社勤務(30歳):
私は新宿御苑の生豆からローストしてくれる店のコーヒーを飲んでから、今まで飲めなかったコーヒーが飲めるようになって、毎朝出勤前にそこのコーヒーを自分で挽いてドリップして飲んでいます。自宅から会社までが遠いので、会社に着くとまたすぐに飲みたくなっちゃうんだけど!
それぞれのライフスタイルによって楽しみ方も違うコーヒー。特に2013年話題となったのが、コンビニのカウンターで1杯100円程度で買えるコーヒー。各社工夫を凝らし美味しく、毎日飲みたくなるようなコーヒーを開発し、その安さも相まって大ヒットしました。
そんな、コンビニ各社のたゆまぬ開発努力に敬意を表しつつ、話題のコンビニコーヒーを一気に4社飲み比べます。
<今回飲み比べるのはこちら!>
店内のオリジナル専用機器で提供する 上質なセルフ式のドリップコーヒー「SEVEN CAFÉ(セブンカフェ)」。全国のセブンイレブン約16000店の全店で導入されている。
<セブンカフェのこだわり>
ウォッシュド ハイグレード アラビカ豆 100%使用。こだわりのダブル焙煎で1杯ごとにペーパードリップをしているので、挽きたて淹れたての香りとコク・美味しさが楽しめる。
<価格>
ホットコーヒー(R:税込100円 L:税込150円)
2012年9月から挽きたてコーヒーを本格展開。2013年11月にブランド名を「FAMIMA CAFÉ」に変更し、“エスプレッソ抽出”を訴求するデザインに一新。スタイリッシュなカップに、「ESPRESSO」の文字を明記することで、ファミリーマートの最大の特徴である香りやコクが、より引き立つ“エスプレッソ抽出”のコーヒーを訴求。
<ファミマカフェのこだわり>
高い圧力をかけて抽出するドイツ製のエスプレッソ抽出式のコーヒーマシーンを使用することで、香りやコクがより引き立ったコーヒーやミルクメニューが楽しめる。
<価格>
ブレンド(Sサイズ:税込120円、Mサイズ:税込150円)
カフェラテ(税込150円)など5種類を販売
2011年1月に「MACHI café」の発売を開始。“カフェ”スタイルにこだわり、しっかり研修を受けたスタッフが対面販売を行っている。接客レベルが高く、コーヒーに関する知識を備えたスタッフを「ファンタジスタ」として認定している。2014年1月より「ファンタジスタのいる店」プレートを店舗に設置する。
<マチカフェのこだわり>
ブラジルやコロンビアなど、各国の高品質な豆を商品ごとに厳選し、それぞれに適した方法で焙煎を行った後にブレンドすることで個々の風味が織り成す豊かな味わいに仕上げている。
<価格>
ブレンドコーヒー・ホット(M:180 円、L:210 円 写真のカップは冬季限定)
その他、カフェラテ(M:210円)やロイヤルミルクティー(M:210円)も発売中。Pontaカード会員は全メニュー30円引き。
全国のサークルKとサンクス約 6,200店舗で展開する、淹れたてコーヒーを提供するサービス。1杯ずつコーヒーの抽出を行う専用カートリッジ「K-Cup®パック」を使用しており、約30秒で香り高いコーヒーを味わえる。
<淹れたてコーヒーのこだわり>
酸味を抑え、苦みとコクを強調した重厚感ある飲み味のブレンドコーヒー。適度な苦みとソフトな風味が特長のブラジル、まるい酸味が特長のコロンビア、苦みに優れたインドネシアの 3 種の豆をサークルKサンクス専用のブレンドで仕上げた。
<価格>
オリジナルテイスト(税込100 円)
<試飲スタート!> セブンイレブン セブンカフェ
鈴木 : (一口飲んで)……うん。美味しい!
山本 : すっきりしてるけどコクがあって、いいですよね! 私は酸味が強いものが苦手だけど、これはいやな酸味がない。
菓子 : 挽きたて淹れたてって感じがする!香りがいいね。
— 1杯ごとにペーパードリップをしているので鮮度が高く、酸化による香りや風味の劣化が少ないのが特徴です。
山本 : カップのシンプルさもいいですね。今回のカップのなかでは一番シンプルなデザイン。
— クリエイティブディレクター佐藤可士和さんのプロデュースのもとで、マシーンからカップのパッケージまですべてオリジナルで作られています。
佐々木 : 朝飲んだら目が覚めそう。出社前に食事系のパンとかと一緒に買ってデスクで飲みたいです。
鈴木 : 私はサラダと一緒がいいかな。手軽な朝ごはんにちょうどよさそうだなと思いました。
ファミリーマート ファミマカフェ
— 次はファミリーマートのファミマカフェです。
佐々木 : 会社の下にファミマがあるので、よくファミマカフェ利用してるよ!淹れたての香りが好き!
山本 : カップがかわいい!持ちやすいしシンプルでおしゃれな感じ。
— 味はいかがでしょう?ファミマカフェも、コーヒー豆の「挽く→蒸らす→抽出」の工程を1杯ずつ行っています。
菓子 : 意外とすっきり飲みやすい。胃に響かない感じがいいね。どうしても重いコーヒーは胃が荒れる感じがしてしまって、たくさん飲むと後悔することがあるけど、これなら大丈夫だと思う。
山本 : 確かに後味がすっきりしてますね。コンビニコーヒーって会社でこんなに違うんだ〜!
鈴木 : 仕事中に飲みたい感じ。独特な風味があるけど飲みやすいよね。初めて飲んだけど、美味しい!
山本 : 飲みやすいよね。大きいサイズでも飲みきれそう。
佐々木 : そうそう、グビグビ飲めるよね。
鈴木 : 絵馬ちゃん、ビールじゃないんだから……(笑)。
ローソン マチカフェ
— 次はローソンのマチカフェです。
山本 : コーヒーの表面に油が浮いてるのはコーヒーが新鮮な証拠だね!
鈴木 : 酸味と苦みのバランス良いコーヒーだね。安定感ある。飲んでると落ち着くなぁ〜。
山本 : 安くなさそうな味(笑)。豆とか、焙煎とかこだわってそう。
— ブレンドのコーヒー豆はブラジルのイパネマ農園産コーヒーやコロンビア、タンザニア・キリマンジャロなどを使用しており、それぞれ焙煎を行った後にブレンドしています。
菓子 : 私は食後に飲みたいな。さっぱりしそう。ローソンってロールケーキとかのスイーツも美味しいもんね。スイーツと合わせて休憩中に飲みたいな。
鈴木 : 口当たりはなめらかなんだけど、飲み終わるとカップの底にドロッとしたのが溜まってる。インスタントじゃそうならないもん。本格的!
菓子 : カフェラテとか、他のドリンクも気になるね!
山本 : 冬っぽい絵柄のカップもかわいいですね。すべりにくいカップの素材も触り心地良くて好き!
佐々木 : 確かにカップが女子っぽい!スリーブがついているのも持ち運びに嬉しいです。
サークルKサンクス 淹れたてコーヒー
— サークルKサンクスは有機栽培のコーヒーや、ブルーマウンテンブレンドなど、さまざまなブラックコーヒーを出していますが、今回は、オリジナルテイストを用意しました。
菓子 : 黒いカップって今回初めてじゃない?
鈴木 : 男性が持っていてもかっこいいかも。会議のときに持ち込んだりしても、コンビニコーヒーってわからないだろうなぁ。
菓子 : カフェのカップみたいだもんね! カップのデザインは一番好きだな!
佐々木 : (一口飲んで)私、これ好きです!しっかりした飲み口だけど、後味はすっきり。
— 適度な苦みとソフトな風味が特長のブラジル、まるい酸味が特長のコロンビア、苦みに優れたインドネシアの3 種の豆をバランスよくオリジナルブレンドしています。
菓子 : なるほど。すごく本格的な味でびっくり!100円でこれはすごい。他の豆も試してみたくなりますね。
佐々木 : 仕事の合間に飲みたいなぁ。
山本 : そうそう。しゃきっとしそうだよね。
佐々木 : カカオの強い濃い味のチョコと一緒にね!
全員 : それいいねー!
コンビニによってブラックコーヒーも全然違うんだ!と驚いた様子。コンビニコーヒーは、コーヒー好きな4人も納得の実力だったのでした。朝・仕事中・休憩中とそれぞれのシチュエーションに合ったコーヒーを選びたいですね。
次回は、スーパーやコンビニで手軽に買えて持ち運びに便利な「チルドカップコーヒー」を飲み比べます。
>>第2回はこちら:新スタンダード講座 話題のお手軽コーヒー 女子会レビュー Vol.2
文・海老原悠 写真・川瀬一絵(ゆかい)