映画祭で有名なカンヌ。そこから20kmほど離れたところに、「グラース(grasse)」という人口約5万人の小さな街があります。グラースは地中海性温暖気候の過ごしやすい気候が特徴で、街中にはバラやジャスミン、ラベンダーなどの花が咲き誇っています。そのせいか、グラースの街中を歩くと、いたるところに花の香りが漂っているといいます。
しかし、その香りの正体は、なんと香水。実は、グラースは知る人ぞ知る香水のメッカで、「世界的香水の首都」ともいわれている街です。グラースには約60もの香水関連の工場があり、その工場から漂う香りが街中を包んでいるのです。
今回は、そんな香水の都・グラースの魅力についてご紹介しましょう。
グラースの歴史
かつてのグラースは、手袋などをはじめとしたレザー製品の生産が盛んな街でした。そんなグラースで香水産業がはじまるきっかけとなったのは、16世紀です。
花々の香りを染み込ませたレザー製品を販売したところ大ヒットし、以降、本格的な香水の製造が開始。18世紀には香水の街として発展し、現在では世界的に知られる香水の街となりました。なお、グラースの発展は、ココ・シャネルが愛したことで知られる「5番」の誕生や、世界的に名の知れる調香師などの輩出にも関与しています。
花々が咲き誇るグラース
グラースでは季節によって花の祭りを行っており、5月にはバラ祭り、8月にはジャスミン祭りが開催されます。祭りの時期になると世界中から観光客が訪れ、グラースの街が賑わいます。中でも、5月のバラ祭りは圧巻の美しさ。会場のジャン・オノレ・フラゴナール美術館には数万本ものバラが集められ、空間全体がバラの香りに包まれます。
また、グラースは、歩くだけでも花を堪能できる街です。街中にはローズやラべンダーはもちろん、オレンジやミモザといったフランスらしい香り高い花々がいくつも植えられており、まるで絵本の中に入り込んだような世界が広がっています。グラースは、歩くだけで女心をくすぐられる街なんです。
香水のメッカで、世界にひとつだけのオリジナル香水を
グラースの香水工場の中には、観光客向けにオリジナル香水がつくれる工房を設けているところもあります。実施しているのは、世界的にも有名なフラゴナールやガリマールといった香水メーカー。
100種類以上の香料瓶から数種類の香りを選んで調合し、最初に香るトップノート、その次に香るミドルノート、香りの基本となるベースノートをつくっていきます。完成した香水はもちろん土産として持ち帰ることができ、一生の思い出になること間違いなし。世界的な香水のメッカで、世界でひとつだけのオリジナル香水がつくれるなんて夢のようですよね。
グラースの香りを日本でも
女性なら一生に一度は行ってみたいグラース。とはいえ、グラースはフランス。そう気軽に足を運べる場所でもありませんよね。
「グラースに行きたい!でも、今すぐは行けない……」そんな方におすすめなのが、グラース出身の調香師によって調合された香水「ローズモア」。
ローズモアは、グラースのローズを感じさせる優しく上品な香りが特徴的。マリーアントワネットが愛したともいわれるフランス産のローズの香りが現代的にアレンジされており、プライベートはもちろん、仕事時に使っても鼻につかない心地良い香り。ボトルのデザインも可愛いので、インテリアとして飾ってもgood。
手首やうなじにサッと吹きかければ、グラースにいるような気分を味わえるはずです。
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