金内さんは1984年生まれ、 福岡のご出身。多摩美術大学を卒業された後、イタリアにあるベネトンが運営する名門コミュニケーション・リサーチ・センター「ファブリカ」でリサーチャーとなり、現在はアーティストとして活動されています。
金内さんの作品に通じるのは、プロダクトとしての美しさと、日常にひそむ機微をうつしだす繊細なコンセプトが共存していること。普段は見過ごしてしまうような日常の美しさが作品に込められています。
記憶を持つティーカップ
通常、プロダクトが生まれたときはまっさらの新品で、使われることによって熟成されていくもの。でもこのカップには、作られた時から既にシミ(記憶)があるのです。そしてこのカップにつけられていくシミもまたデザインの一部になっていきます。普段は敬遠される汚れがデザインになるなんてステキなアイデアですね。お値段は28.5ユーロ。
日本の文化にふさわしい花瓶
「日本の文化にふさわしい花瓶」を作るため、リサーチを重ねて作られた作品。
砂浜の「棒倒しゲーム」や、神社仏閣における盛り土などを研究した結果、このようなフォルムになりました。一本の花を飾るだけで、神聖な気分になります。お値段は要相談。
金内さんのWebサイトではほかにもステキな作品が紹介されています。詳しくは以下のサイトをご覧ください。
⇒詳しくはこちら:YukihiroKaneuchi
文・齋藤あきこ