くらし

幾何学模様がインテリアを刷新。

NPデパート探検隊 for men vol.21

幾何学模様がインテリアを刷新。
日々、ECサイトという“巨大デパート” を探検するこの企画。部屋の雰囲気を一変する存在感抜群のチェアを発見!

かつて椅子に思いっきりハマっていた時期がある。1990年代の終わりから2000年代初めにかけての頃だ。東京でカフェブームが巻き起こり、流行りのカフェがこぞって使っていたイームズのチェアが人気を集めた。そして、おそらく多くの人はイームズをきっかけに椅子に興味をもち、そこからさまざまなデザイナーズチェアが脚光を浴びた。

 

またiMacなどのパソコンが一般家庭にも普及しはじめ、それにあわせてデスクと椅子を新調する人が多かったのもこの時期だと思う。そんな流れもあり、ライフスタイル誌を中心に次々と椅子特集が組まれ、僕もそうした特集にライターとして関わることがよくあった。そして、椅子について調べていくうちに、ほしい椅子が出てきて、実際にいくつか購入してみた。

 

その結果、現在、ひとり暮らしの手狭な部屋に、ノールのバルセロナチェア(黒)、ハーマンミラーのアーロンチェア、ドリアデのRLチェア(白×青)があり、さらに置く場所に困って知人の事務所に貸しているフリッツハンセンのアントチェア(水色)が2脚もある。所有しすぎである。

 

これらは単にその都度ほしいものを買っただけなので、結果としてクールな雰囲気の椅子が多くなってしまった。そのためすべてが同じ空間にあると、どうも温かみを感じられない。自分にコーディネートのセンスがあれば、また違った雰囲気の空間をつくり上げることができるのだろうが、いまのところうまくいってないのが正直なところ。

 

そこでほしくなるのが、個性的でありながら、温かみも感じられる椅子である。インテリアのアクセントとして、部屋の印象をガラリと変えてくれるような存在感たっぷりの椅子がいいだろう。例えば、トルコ産のキリムと呼ばれる平織りの生地を座面に使った、キリムチェアはどうだろうか。幾何学模様が特徴で、肘掛や背もたれのデザインも個性に溢れている。すべて一点ものというのもいいではないか。

 

部屋が散らかり気味なので、まずは断捨離。その後、片付いてスッキリしたリビングの片隅にこの椅子を置くのだ。きっと実用としても、また実用を兼ねたオブジェとしても活躍してくれるだろう。部屋の模様替えが楽しくなりそうな椅子なのである。

文・石川博也
1972年静岡県生まれ。エディター・ライター・構成作家。これまでに『TARZAN』『POPEYE』『BRUTUS』『anan』『GQ JAPAN』などの雑誌や、読売新聞のファッションコラム連載、ルノー、ダイハツをはじめとする企業オフィシャルサイトなどに企画、編集、ライターとして携わる。またラジオ番組の構成作家としても活躍中。