彼女たちが手がける家具は、パレットにあるすべての色を使い果たすほどのカラフルな色使いと、すべてハンドメイドでつくられる個性的なフォルムで、まるで芸術品。叙情的な色使いや、ミステリアスなモチーフ、スピリチュアルな作風はまさに唯一無二。見ているだけで楽しくなってしまう彼女たちの家具をご紹介します。
■モダンデザインとエキゾチックな布のコラボ
ボクジャのクリエイターは、Hoda BaroudiとMaria Hibri。Mariaはもともとアンティークのディーラーで、Hodaはウズベキスタンや中国の布のコレクターでした。彼女たちの活動は、地中海やシルクロードで買ってきた布を大量生産されている家具に張り替えて、この世でひとつだけの作品に変えてしまうことから始まったのです。そして、ピエール・ポランがデザインした「リボンチェア」やイームズの「ラウンジチェア」などに個性的な布のパッチワークを施した作品が話題になり、彼女たちの名がデザイン界でも知られることに。いまも精力的に作品を発表し続けています。
彼女たちのアトリエにある世界各国の生地の中から選んで製作されたロッキングチェア「Rocking Lumbago(ロッキングランベイゴ)」。ランベイゴとは腰痛という意味。でも座り心地は快適! ハンドペイントされたお花のモチーフやひと針づつ手刺繍された模様が魅力的です。
ふたつの大きな花のリングが個性的なチェア「フラワーパワー」は、スリムなふたり掛けのソファ。刺激的で力強いモチーフが特徴です。
そしてこちらは、シンプルな長方形のベンチ「ファットゥーシュ」。名前は色鮮やかな野菜を使ったレバノンの代表的なサラダから取られました。その名の通り、色彩豊かなカラーリングが魅力です。
存在感たっぷりな、ボクジャの家具たち。いつか暮らしに取り入れてみたい憧れのアイテムです。
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文・齋藤あきこ